中学2年数学 / 授業
三角形と四角形
1. 二等辺三角形
2辺が等しいという定義から、底角が等しいという性質が導けます。性質を使うときも、まず等しい辺と向かい合う角を確認します。
基本事項
二等辺三角形の底角は等しい。逆に2つの角が等しい三角形では、それらの向かい合う辺が等しい。
解き方・考え方
1. 等しい辺に印を付ける
2. その向かいの底角を特定
3. 内角の和180°で立式
4. 左右の底角が同じか確認
例題と解き方
AB=AC、∠A=36°の△ABCで∠B、∠Cを求める。
① ABとACが等しいので底角BとCが等しい。
② B+C=180-36=144°。
③ B=C=144÷2=72°。
④ 36+72+72=180°で確認する。
自分で確かめる
AB=ACで∠B=64°のとき、∠Aは?
解答・確かめ方
∠C=64°なので∠A=180-64-64=52°。
間違えやすいところ
頂角まで底角と等しいとは限りません。3つの角が等しいのは正三角形です。
2. 直角三角形の合同
直角三角形では90°が共通の条件になります。直角に向かい合う辺が斜辺で、図を回しても斜辺は変わりません。
基本事項
直角三角形は「斜辺と1つの鋭角」または「斜辺と他の1辺」がそれぞれ等しければ合同。
解き方・考え方
1. 直角の位置を確認
2. 斜辺を特定
3. 残りの等しい角や辺を確認
4. 対応順に合同と書く
例題と解き方
∠C=∠F=90°、AB=DE、AC=DFのとき、△ABCと△DEFは合同か。
① 直角の向かいのAB、DEが斜辺。
② 斜辺AB=DEと、他の1辺AC=DFが等しい。
③ 直角三角形の合同条件を満たすので△ABC≡△DEF。
④ 対応からBC=EF、∠A=∠Dもいえる。
自分で確かめる
直角三角形で斜辺だけが等しければ合同か。
解答・確かめ方
合同とは限らない。斜辺が同じでも鋭角の大きさが異なる三角形が作れる。
間違えやすいところ
斜辺を図の斜めの辺という見た目で判断しないこと。必ず直角の向かいです。
3. 平行四辺形の性質
2組の対辺がそれぞれ平行である四角形が平行四辺形です。対角線で分けた三角形の合同から、辺・角・対角線の性質が説明できます。
基本事項
対辺と対角はそれぞれ等しい。隣り合う角の和は180°。対角線はそれぞれの中点で交わる。
解き方・考え方
1. 平行四辺形の条件を確認
2. 使う辺・角・対角線の性質を選ぶ
3. 等式を作る
4. 元の性質で検算
例題と解き方
平行四辺形ABCDで∠A=68°。対角線の交点OについてAC=14cmなら、∠BとAOは?
① 隣り合う角の和が180°なので∠B=112°。
② 対角線が中点で交わるのでAO=OC。
③ AO=14÷2=7cm。
④ ∠C=68°、∠D=112°となり四角形の角の和360°とも一致する。
自分で確かめる
平行四辺形でAB=3x+1、CD=16のときxは?
解答・確かめ方
対辺が等しいので3x+1=16、x=5。
間違えやすいところ
一般の平行四辺形では、対角線の長さが等しいとは限らず、垂直とも限りません。
4. 平行四辺形になる条件
平行四辺形だと分かっている場合の性質と、平行四辺形だと証明するための条件を区別します。条件を満たす理由まで書きます。
基本事項
2組の対辺が平行/2組の対辺が等しい/2組の対角が等しい/対角線が互いの中点で交わる/1組の対辺が平行で等しい、のいずれか。
解き方・考え方
1. 与えられた等しさや平行を整理
2. どの条件に当てはまるか選ぶ
3. 不足する条件を証明
4. 条件名と結論を書く
例題と解き方
四角形ABCDの対角線の交点OでAO=CO、BO=DO。ABCDが平行四辺形となる理由は?
① AO=COよりOはACの中点。
② BO=DOよりOはBDの中点。
③ 対角線がそれぞれの中点で交わっている。
④ 平行四辺形になる条件を満たすのでABCDは平行四辺形。
自分で確かめる
AB∥CDだけで平行四辺形といえるか。
解答・確かめ方
いえない。例えばABとCDの長さが異なる台形も条件を満たす。
間違えやすいところ
「1組が平行、別の1組が等しい」では条件になりません。同じ1組の対辺が平行かつ等しいことが必要です。
5. 特別な四角形
長方形・ひし形・正方形は、平行四辺形の性質を引き継ぎます。さらに直角や辺の等しさという条件が加わります。
基本事項
長方形の対角線は等しい。ひし形の対角線は垂直。正方形は長方形とひし形の両方の性質をもつ。
解き方・考え方
1. まず平行四辺形か確認
2. 追加条件が角か辺か整理
3. 該当する四角形を判定
4. 対角線の性質と対応させる
例題と解き方
平行四辺形ABCDで対角線AC=BD、かつAC⊥BD。この四角形は?
① 平行四辺形で対角線が等しいので長方形。
② 平行四辺形で対角線が垂直なのでひし形。
③ 4つの角が直角で、4辺も等しくなる。
④ したがって正方形。
自分で確かめる
長方形は必ずひし形か。
解答・確かめ方
必ずではない。隣り合う辺の長さが異なる長方形はひし形ではない。
間違えやすいところ
対角線だけの条件で判定するときは、元が平行四辺形という前提を忘れないこと。
6. 平行線と面積
三角形の高さは底辺に垂直な距離です。底辺を共有し、残る頂点が底辺に平行な直線上にあれば、高さが等しくなります。
基本事項
底辺が共通で高さが等しい三角形の面積は等しい。頂点を底辺に平行に動かしても面積は変わらない。
解き方・考え方
1. 比較する底辺を決める
2. 垂直な高さを考える
3. 平行線間の距離が等しいと確認
4. 底辺×高さ÷2で比較
例題と解き方
AB=8cm。ABに平行で距離5cmの直線上にP、Qがある。△ABPと△ABQの面積は?
① どちらも底辺はABで8cm。
② 高さは平行線間の距離5cm。
③ 面積は8×5÷2=20cm²で等しい。
④ PやQの横方向の位置が変わっても高さは5cmのまま。
自分で確かめる
底辺が6cmと9cmで高さが等しい2つの三角形の面積比は?
解答・確かめ方
6:9=2:3。高さと1/2が共通なので底辺の比と同じ。
間違えやすいところ
斜めの辺を高さにしないこと。必要なら底辺を延長して垂線を下ろします。