中学数学 / 正負の数 / 授業
正負の数
1. 正の数・負の数
気温の「0℃より高い・低い」のように、同じ基準から反対向きの量を表すために符号を使います。符号と数を組にすると、向きと大きさを一度に表せます。
基本事項
0より大きい数は正の数、小さい数は負の数。0はどちらでもありません。整数には負の整数・0・正の整数が含まれます。この授業では自然数を正の整数とします。
解き方・考え方
① 基準を決める。
② 正とする向きを決める。
③ 逆向きには−を付け、単位も書く。
例題
東向きを正とします。西へ7m進むことを符号付きの数で表し、「−4m進む」を言葉で説明しなさい。
解答・解説
西は東と逆向きなので−7m。「−4m進む」は西へ4m進むことです。負の数は「小さい量」だけでなく、逆向きの量も表せます。
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基準の重さを500gとします。493gを基準との差で表し、差が+8gの品物の重さを求めなさい。
確認問題の解答
493−500=−7より−7g。もう一つは500+8=508gです。
間違えやすいところ
「−3増える」は3減ることです。0は正の数にも負の数にも入れません。
2. 数直線と絶対値
−5と−2では、数直線で右にある−2のほうが大きい数です。一方、0から遠いのは−5。数の大小と、0からの距離は別のことです。
基本事項
絶対値は数直線上の0からの距離で、必ず0以上です。正負が逆の数は、絶対値が等しくなります。
解き方・考え方
① 数直線で位置を考える。
② 大小は左右、絶対値は0からの距離で判断する。
③ 負の数どうしは絶対値が大きいほど小さい。
例題
−4、+1、−1.5を小さい順に並べ、それぞれの絶対値を答えなさい。
解答・解説
大小は−4<−1.5<+1。絶対値はもとの順で4、1、1.5です。「−4は4より小さい」と「絶対値が4」は矛盾しません。
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絶対値が3の数をすべて答えなさい。また−2より大きく3以下の整数をすべて答えなさい。
確認問題の解答
−3と3。整数は−1、0、1、2、3です。
間違えやすいところ
絶対値が0の数は0だけです。「以下・以上」は端の値を含み、「より小さい・大きい」は含みません。
3. 加法・減法
+5と−3を合わせると、正と負が3ずつ打ち消し合い+2が残ります。減法は「何を足せば元の数に戻るか」で考えると、符号を変えて足す理由が分かります。
基本事項
同符号の加法:絶対値を足して共通の符号を付ける。異符号の加法:絶対値の差に、絶対値が大きい方の符号を付ける。a−b=a+(−b)。
解き方・考え方
① 減法を加法に直す。
② 各項の符号を含めて読む。
③ 正の項と負の項をまとめる。
例題
−7−(−4)+(−6)を計算しなさい。
解答・解説
−7+4−6に直します。負の項をまとめると−13+4=−9。−4を引く操作は+4を足す操作です。検算では−9から最後の−6と+4を逆に戻すと−7になります。
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朝−6℃、昼3℃でした。何℃上がりましたか。また−8+5−(−2)を計算しなさい。
確認問題の解答
気温の上昇は3−(−6)=9℃。計算は−8+5+2=−1です。
間違えやすいところ
−(−4)は+4ですが、−4そのものを勝手に+4にはできません。引き算は順番を入れ替えると答えが変わります。
4. 乗法・除法
例えば(−3)×2、(−3)×1、(−3)×0は−6、−3、0です。右の数を1減らすごとに答えが3増えるきまりを続けると、(−3)×(−1)=3になります。
基本事項
積・商は同符号なら正、異符号なら負。積に負の因数が偶数個なら正、奇数個なら負です(0を含む積は0)。0で割ることはできません。
解き方・考え方
① 符号を先に決める。
② 絶対値を計算する。
③ 分数で割るときは、その逆数を掛ける。乗除だけが続く場合は左から順に計算する。
例題
(−3/4)÷(−9/8) と 24÷(−3)×(−2)を計算しなさい。
解答・解説
前者は正の数で、(3/4)×(8/9)=2/3。後者は24÷(−3)=−8を先に計算し、(−8)×(−2)=16です。
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(−2)×(−5)×(−3)と、0÷(−7)を計算しなさい。
確認問題の解答
負の因数が3個なので−30。0を0以外の数で割ると0です。
間違えやすいところ
24÷(−3)×(−2)を24÷6にしてはいけません。割り算と掛け算の優先順位は同じです。
5. 累乗と四則計算
累乗は同じ数を何回も掛ける表し方です。−3²は「3²に−を付ける」、(−3)²は「−3を2回掛ける」ので、かっこの有無が意味を変えます。
基本事項
かっこの中を先に計算し、その中でも累乗→乗除→加減の順に進めます。同順位は左から。分配法則 a(b+c)=ab+ac も使えます。
解き方・考え方
① 計算するまとまりを確認。
② 累乗の底がどこまでか確認。
③ 一度に進めすぎず、式を1行ずつ書く。
例題
−2²+(−3)×(5−9)を計算しなさい。
解答・解説
5−9=−4、−2²=−4。したがって−4+(−3)×(−4)=−4+12=8です。最初の項を+4にすると誤りになります。
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(−2)³+18÷(−3)を計算しなさい。また(−8)×99を工夫して計算しなさい。
確認問題の解答
−8−6=−14。後者は(−8)×(100−1)=−800+8=−792です。
間違えやすいところ
「負の数の2乗」と「2乗した数の負」は別です。整数どうしでも割り算の結果は整数とは限りません。
6. 基準を使った平均と数の範囲
点数が近いとき、基準からの差を平均すると大きな数を何度も足さずに済みます。基準を変えても、元の平均は変わりません。
基本事項
平均=基準の値+(基準からの差の合計)÷個数。自然数・整数・分数や小数を含む数へ、扱える数の範囲が広がります。
解き方・考え方
① 基準との差を符号付きで記録。
② 差の平均を求める。
③ 基準に戻し、最大値・最小値の間にあるか確認。
例題
5人の点数が68、75、71、66、80点です。70点を基準に平均を求めなさい。
解答・解説
差は−2、+5、+1、−4、+10で、合計10。平均との差は10÷5=2なので平均72点。合計360÷5でも72になります。
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基準60点との差が−4、+3、+5、−8の4人の平均は?
確認問題の解答
差の合計−4、差の平均−1。平均は59点です。
間違えやすいところ
差の平均だけを答えず基準へ戻します。また「整数は加減乗除で必ず整数になる」は誤りで、1÷2=1/2が反例です。