1. 比例式の文章題の考え方
比例式の文章問題では、文章から数量の関係を読み取り、比例式をつくります。
① 求めたいもの・わからないものを x とおく
② 文章から、何と何が比になっているかを見つける
③ もう一組の数量も、同じ比率を表しているか確認する
④ 対応する数量の順番と単位をそろえ、2つの比を「=」で結ぶ
⑤ 比例式を解き、答えが問題に合っているか確認する(検算)
考え方としては、
比例式の文章問題 =「何と何を比べているか」と「2つの比が同じ比率を表しているか」を見つける問題
です。
具体例で理解する
例:原液と水を 2 : 5 の割合で混ぜます。
原液を600mL使うとき、水は何mL必要か求めよ。
① 求めたいもの・わからないものを x とおく
水の量を x mL とする。
② 文章から、何と何が比になっているかを見つける
この問題では、原液の量と水の量を比べている。
原液 : 水 = 2 : 5
③ もう一組の数量も、同じ比率を表しているか確認する
原液600mLと水 x mL も、同じ割合で混ぜるため、
2 : 5 と同じ比率になる。
④ 対応する数量の順番をそろえ、比例式をつくる
どちらも「原液 : 水」の順番にそろえる。
もとの比 2 : 5
実際の量の比 600 : x
2 : 5 = 600 : x
⑤ 比例式を解き、答えを確認する
2x = 5 × 600
2x = 3000
x = 1500
答え 1500mL
・比例式が使える場面
比例式は、2つの数量が比例関係にあるときに使えます。
比例とは、一方の数量が2倍、3倍、…になると、もう一方の数量も2倍、3倍、…になる関係です。
このとき、対応する2つの数量の比は一定です。
比例関係 → 比が一定 → 比例式が使える
2. 文章を比例式に変える(最重要)
比例式の文章問題で一番つまずきやすいのは、文章から比例関係を見つけ、比例式に変えることです。
比例式の文章問題の最大の壁:文章 → 比例関係 → 比例式
文章を比例式に変えるときは、次の3STEPで考えます。
STEP 1 何と何が比になっているかを見つける
STEP 2 対応するもう一組も、同じ比率を表しているか確認する
STEP 3 順番と単位をそろえて、2つの比を「=」で結ぶ
具体例で理解する
例:4人分の料理に小麦粉を300g使います。
同じ割合で10人分作るとき、小麦粉は何g必要か求めよ。
STEP 1 何と何が比になっているかを見つける
人数と小麦粉の量を比べる。
4人 : 300g
STEP 2 対応するもう一組も、同じ比率を表しているか確認する
10人分も同じ割合で作るので、人数と小麦粉の量の比率は同じになる。
小麦粉の量を x g とすると、
10人 : x g
STEP 3 順番と単位をそろえて、2つの比を「=」で結ぶ
どちらも「人数 : 小麦粉」の順番にそろえる。
4 : 300 = 10 : x
これで比例式の完成です。
3. 例題
次の問題を比例式を使って解きなさい。
例題①_人数と量
4人分の料理に小麦粉を240g使います。同じ割合で7人分作るとき、小麦粉は何g必要か求めよ。
解答・解説
人数 : 小麦粉 の順番でそろえると、
4 : 240 = 7 : x
比例式の性質より、
4x = 240 × 7
4x = 1680
x = 420
答え 420g
例題②_混合比
② 赤い絵の具と白い絵の具を 3 : 5 の割合で混ぜます。赤い絵の具を180mL使うとき、白い絵の具は何mL必要か求めよ。
解答・解説
② 白い絵の具の量を x mL とする。
赤 : 白 の順番でそろえると、
3 : 5 = 180 : x
比例式の性質より、
3x = 5 × 180
3x = 900
x = 300
答え 300mL
例題③_個数と代金
③ 6本のペンの代金が900円でした。1本あたりの値段が同じとき、14本の代金を求めよ。
解答・解説
③ 14本の代金を x 円とする。
本数 : 代金 の順番でそろえると、
6 : 900 = 14 : x
比例式の性質より、
6x = 900 × 14
6x = 12600
x = 2100
答え 2100円
4. 理科での応用例
比例式は、理科でも比例関係にある数量を求めるときに使えます。
例えば、
質量と体積
電圧と電流
化学変化における物質の質量
などです。
質量と体積|なぜ比例する?
同じ物質では、密度は一定です。
密度 = 質量 ÷ 体積
この公式から、体積が2倍になると、質量も2倍になります。
体積が3倍になると、質量も3倍になります。
つまり、体積と質量は比例するので、
比例式を使うことができます。
例:ある物質20cm³の質量が54gでした。
同じ物質50cm³の質量を求めよ。
20 : 54 = 50 : x
20x = 54 × 50
x = 135
答え 135g
電圧と電流|なぜ比例する?
同じ抵抗では、抵抗の大きさは一定です。
電圧 = 抵抗 × 電流
この公式から、電圧が2倍になると、電流も2倍になります。
電圧が3倍になると、電流も3倍になります。
つまり、電圧と電流は比例するので、
比例式を使うことができます。
例:ある抵抗に3Vの電圧を加えると、0.2Aの電流が流れました。
同じ抵抗に6Vの電圧を加えたとき、流れる電流を求めよ。
3 : 0.2 = 6 : x
3x = 0.2 × 6
x = 0.4
答え 0.4A
化学変化の質量|なぜ比例する?
同じ化学反応では、完全に反応する物質どうしの
質量の比は一定です。
物質Aの質量 : 物質Bの質量 = 一定の比
この関係から、一方の物質の質量が2倍になると、
反応するもう一方の物質の質量も2倍になります。
3倍になると、もう一方も3倍になります。
つまり、反応する物質どうしの質量は比例するので、
比例式を使うことができます。
例:銅を加熱して酸化銅ができるとき、銅と酸素の質量比は4 : 1です。
銅12gと反応する酸素の質量を求めよ。
4 : 1 = 12 : x
4x = 12
x = 3
答え 3g
・比例関係を式で表すと
ここまでの例では、どれも一方の数量が変わると、もう一方の数量も同じ割合で変化していました。
ある数量を x、対応する数量を y、一定の値を a とすると、
y = ax
と表すことができます。
つまり、比例関係は y=ax の形で表されます。